FIREとは
”FIRE”
「経済的な自立と早期リタイア」なかなか魅力的な言葉ですよね。
FIREとはここ数年で一大ムーブメントなっているライフスタイルの呼称です。
概要としては
生活に必要な資金を資産運用から得られる運用益で賄い、早期リタイアを実現するというものです。
個人的には2年ほど前から書店でもネットでも頻繁に目にするようになったかなと思います。
なぜ急にこんなにFIREという概念が取り上げられるのか、と初めは不思議に思っておりましたが、
ここ数十年の流れを考えるとそれも自然なことかと妙に腑に落ちました。
日本は戦後、敗戦の焼け野原から何とか復興しようと誰しもが必死になって働きました。
そして日本の技術力が認められ、生産すればするほど売れる時代になります。
そのような高度経済成長期、安定成長期を経て1991年、バブルが崩壊します。
その後は失われた20年、30年と言われる停滞期に入ります。
昔は生産すればするほど売れるので、それに合わせて長く働くことも当たり前でした。
「24時間戦えますか?」というCMが流れるほどに
しかし、現在はよく考えて生産量を決定しなければ売れ残ってしまう。
コロナ禍ともなれば余計にです。
更に昔と比べると労働基準法などコンプライアンスが厳しくなり、
労働時間があまりにも長い企業は「ブラック企業」と呼ばれ敬遠されます。
そういった労働時間がどんどん縮小している流れの終着点として登場したFIREという概念。
ついには資産運用から得られる運用益で生活し、働かない、という選択肢。
(厳密にはまったく働かないということだけでなく、収入は低いけど好きな仕事をするということもFIREに当てはまります)
確かにこれを実現することができれば悠々自適に精神的な安定を得ることができるかもしれません。
私も可能であれば生活費分は資産運用益だけで賄えるくらいにはなりたいと思っています。
注意しなければいけないこと
”FIRE”を実現するために欠かせない手段は資産運用です。
この資産運用にたくさんの危険な落とし穴があります。
陥ると大きな損失を出してFIREと真逆の状況になる危険な落とし穴ですので、要注意です。
資産運用益を言い換えると不労所得とも言えます。
この不労所得、とてもとても甘い言葉です。
そんな甘い言葉は必ずと言っていいほど詐欺師が好んで使います。
マルチ商法、FX自動売買システム、広告収入などなど
手段は様々ですが、大概はその方法で大金を稼いだという人が
「特別にあなただけに」と言ってその手法を教えようとしてくる。
聡明な方はこの時点で怪しいぞ、とお気づきになりますが、
不思議なのは頭のいい人でも不労所得という言葉に目がくらんでしまうと
リスク管理を怠って飛びついてしまうことがあるのです。
私の周りでも痛い目を見た人が数知れずです。
私が声を大にして主張したい、気を付けなければいけないこととは
FIRE達成は甘くない
FIREのための資産運用はしっかりと自分の頭で考えて運用しなければいけない
ということです。
大多数の人の心理は
「お金を得るまでのプロセスはできるだけ楽に、かつ多くを得たい」という考えがあります。
FIREを望む人の中には労働から早く逃れたい、と考える方も多く
この考え方の傾向がより強いのではないでしょうか。
この心理が強く働くと、資産運用についても横着をして
甘い言葉で近寄ってくる詐欺師に騙されることになります。
資産運用はそう簡単なものではありません。
しっかりと勉強をしなければ逆に損失を出してしまいます。
この勉強がなかなか厄介で奥深い。
しかし!
本当に成功したければこれは避けて通ることができないものです。
結局、頼れるのは自分のみ…だけど
上記に記載した通り、勉強を避けて通ることはできません。
ただ、この勉強にも注意点があります。
それは勉強にカモフラージュした勧誘です。
詐欺師は「副業の勉強会」などと表現して勧誘のための集会をよく開きます。
参加者は勉強だと思って参加するものの、
いつの間にか、場合によっては本人も気づかぬうちに詐欺の勧誘を受けることになります。
そろそろ、「注意することだらけで誰も信用できなくなっちゃうじゃないか」
という心の声が聞こえてきそうですが、実はそんなこともないんです。
自分自身にしっかりとした知識があれば詐欺を詐欺と見破ることができます。
そのための知識を得るための勉強にお勧めなのはとりあえずやってみることです。
百聞は一見に如かず、とはよく言いますが、この言葉はここで終わりではなく、続きがあります。
「百見は一考にしかず、百考は一行にしかず」つまり、まずやってみることが何よりの勉強です。
なかでも株式投資は比較的少額、ローリスクから始めることができます。
株式投資を勉強するための手段もいろいろありますが、
最低限の知識を抑えたらさっそく実践です。
それでもやはりリスクはつきものです。
「絶対に損したくない」という方はやはり、
人から聞いた「絶対に大丈夫」な方法に乗っかるよりコツコツが一番おすすめです。