前回、漫画「宇宙兄弟」を話題にしたので、その流れで今回は「ロケット理論」をご紹介します。
「ロケット理論」は企業が目標を達成するために必要な要素をロケットが月に行けた理由になぞらえて説明したものです。
ロケットが月に行けた理由①明確な目標設定
ロケットはなぜ月に行くことができたのか?
第一の理由は「月に行こうと思ったから」だと言われています。
なんだか拍子抜けするような理由ですが、これはとても大事なことなんです。
あてもなく散歩をしていて偶然、景色のきれいな所へたどり着くことはあります。
しかし、偶然、月にたどり着くことはありません。
また付け加えるとすれば、
「強烈に行きたいと思ったから」という強い意志も必要だと思います。
月に行ってみたいと思っても、冷静に考えてみれば
とても大変なことでそもそも可能かどうかすら分からない。
だから強い意志でなければ「やっぱりやめよう」とどこかで挫折してしまいます。
これを経営に置き換えると
「〇年後に年商を〇〇億円」や「利益を減らさず残業ゼロ達成」など、
明確に目標を立てることによってはじめてそこに向けて動き出すことになります。
なんとなく「経営をよくしたい」と思い、なんとなく日々を過ごしていても
前回の記事でご紹介した「逃げ道」に入ってしまうだけで経営をよくしていくことは困難です。
ロケットが月に行けた理由②方法論が具体化できたため
ロケットが月に行けた理由の二つ目は「方法論が具体化できたため」です。
旅行と同様に、目的地が決まった後はどうやって行くかを決めます。
車なのか、電車なのか、飛行機なのか。何時に出発して、どこかに立ち寄るか。など
月へ行くためにも、誰がどのようなロケットをいつまでに作るか、そのロケットにはどのようなものを搭載するか。そういったことをアクションプラン(行動計画)に落とし込む必要があります。
企業経営においても、目標だけ掲げても「絵にかいた餅」で終わってしまいます。
すでに出来上がっているビジネスモデルを回すだけなら行動計画も不要ですが、
それを改善する、または新しいビジネスモデルを作るといった場合は行動計画は必須です。
ロケットが月に行けた理由③軌道修正が的確であったから
月へ行く過程には様々な障害や予期せぬことが発生し、当初の計画通りに行くことはなかなかありません。
現在地を確認するとともに「ズレ」を修正しながら目標に向かって突き進んでいく事が必要不可欠です。
すなわち、①「ズレ」が分かる仕組み ②「ズレ」を修正する仕組み
の二つの達成管理の仕組みが確立されている必要があるのです。
経営においても立てた計画がそのままうまくいくなんてことはめったにありません。
うまくいかないからこそ、なぜうまくいないのかを検討して
より目標達成に向けた行動にブラッシュアップすることができます。
目標はワクワクするものでなければいけない
ロケット理論は以上の3つの要素で語られますが、その中の目標に関して個人的に
付け加えておきたいことがあります。
それは目標はワクワクするものでなければいけない。
表現を変えると多くの人と共有できる目標でないといけないという事です。
なぜなら、人ひとりの力はたかが知れているからです。
ロケット開発においても多くの人々が宇宙・月に魅力を感じていたからです。
だから多くの人がロケット開発に協力しました。
企業経営でも同じです。
仮に「年収3千万円を稼ぐ!」という
個人的な目標を掲げたとしても自分以外はワクワクしません。
「残業は月30時間未満、平均年収1千万円超!」というように
組織としての目標を掲げれば従業員もワクワクします。
さらに「売り手良し、買い手良し、世間良し」の
三方良しな目標を掲げることができれば自社内だけでなく
取引先やお客様からも応援していただけるようになります。
あなたの会社ではワクワクする目標はありますか?
三つの機能をサポートするサービス
弊社では本記事で紹介したロケット理論の三つの要素をサポートするサービスをご提供しております。
<目標設定>
現状を把握し、客観視して対話する中でワクワクする目標設定をお手伝いします。
<方法論の具体化>
目標から逆算して達成するための行動計画をともに考えます。
<軌道修正>
毎月の会計数値をもとにズレを確認して行動の軌道修正を行います。
社内の人材だけでこの三つの要素を満たすことが難しい場合、
ぜひお気軽にご相談いただければと思います。